助けたい。でも、話してくれなくなるのも怖い

「先生には言わないで」と頼まれると、秘密を守るか、助けを求めるかで迷いますよね。誰かに伝わった後の何が怖いのかを聞くと、共有の仕方を一緒に考えられます。

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今日のひと工夫

じゃあ どうする?

先生に知らせると何が心配か、子の目を見て聞く母

1先生に話すと、何が心配?

「話してくれてありがとう。先生に伝わると、何が心配?」と聞きます。「絶対に誰にも言わない」とは約束せず、心配なことを一緒に減らしたいと伝えます。

母子で同じメモを見て、学校へ伝える内容を確かめる

2誰に何を伝えるか、一緒に決める

担任や保健室の先生など、話せそうな相手を考えます。「まず親だけで話す」「この出来事を伝える」と相談し、学校が案内する個別の連絡方法を選びます。

心配そうな子へ、守るために相談すると理由を先に伝える母

3危険が続くときは、説明して守りに動く

叩かれる、脅されるなどの危険や、嫌がらせが続く時は、本人が断っても大人が動きます。「またされるのが心配だから、守る方法を先生と考えるね」と先に伝えます。

もう少し知りたいときにさらに詳しく ↓
この記事の目次
  1. 「言わないで」は、話した後が怖いのかもしれない
  2. 伝える内容を、本人と確かめてから
  3. 「それでも嫌」と言われたら、危険を見て決める
  4. 先生に知らせた後の、一日まで考える
  5. 本人が先生に話せなくても、見守りは始められる

工夫の理由と気をつけたいこと

  1. みんなの前で聞かれるのが嫌なのか、また何かされるのが怖いのか。知らせたくない理由で、避けたい対応が変わります。うまく言えない時は、答えを急がせません。

  2. 知らせる相手も内容も全部分からないままでは、不安が残ります。親だけで先に相談する方法もあり、子どもがその場で詳しく説明することを条件にしません。

  3. 秘密を守るために、つらい場面へ一人で戻す必要はありません。誰がそばにいるか、困った時にどこへ行けるかまで学校と決め、対応後の様子も確かめます。

01

「言わないで」は、話した後が怖いのかもしれない

ようやく話してくれたのに、先生へ伝えたらもう話さなくなるかもしれない。親も迷いますよね。まずは「勝手に相手へ聞きに行かないよ。どうしたら安心できるか、一緒に考えたい」と、できる約束を伝える案です。

「言ったのがばれて、また何かされそう」「みんなの前で呼ばれたくない」。心配の中身が分かれば、学校へお願いする内容が具体的になります。黙ってしまったら質問を重ねず、「今すぐ言えなくても大丈夫」と待ち、既に分かっている危険には大人が対応します。

まだ出来事を聞く入口なら、嫌だった出来事を話せる範囲で聞くへ。普段の会話が始まらない場合は、帰宅後に話を始める入口で扱います。

02

伝える内容を、本人と確かめてから

「昨日の休み時間のことを、先生に伝えてもいい?」「最初は親だけで話そうか」。一度に全部の出来事を聞き出すより、今困っている場面と、してほしくない対応を一つずつ確かめます。話せそうな相手が担任以外なら、その人から学校へつなぐ方法も相談できます。

詳しい被害を、子どもが持ち歩く連絡帳へそのまま書く前に、学校指定の個別連絡や面談の方法を確かめます。先生一人にしか知らせない、誰にも気づかれない、と約束するのは避けます。守るために校内で共有が必要になる場合があるので、誰に伝わるかも学校へ確認します。

03

「それでも嫌」と言われたら、危険を見て決める

話したくない気持ちは受け止めても、叩かれる、脅される、物を取られる、嫌がらせが続く状況を、本人の許可が出るまで放っておく必要はありません。「話すのが怖いのは分かった。でも、またされるのが心配。ここは大人が守るために相談するね」と理由を伝えます。

今まさに危険なら、その場から離れて安全な大人のそばへ。学校では、相手と二人になる場所を避ける、休み時間に行ける場所を決めるなど、当面の保護を先に相談します。本人が全て説明し終えることや、相手と向き合って話すことを、助ける条件にしません。

もう「誰にも言わない」と約束してしまったなら、黙って変えず、「そう言ったけれど、またされるのが心配で、相談が必要だと思う」と言い直します。誰へ何を伝えるか、してほしくない対応も一緒に伝えることを説明し直します。

04

先生に知らせた後の、一日まで考える

学校へは「本人は知られることを怖がっています。みんなの前で確認せず、聞き取り方を先に相談したいです」と伝えられます。「見守ります」で終わらず、どの時間や場所を誰が確認するか、困った時に本人が頼れる大人、次に親へ状況を伝える時期を確かめます。

相談後は「今日はどうだった?」だけでなく、「心配していた休み時間は、どう過ごせた?」と場面を絞る案も。再び嫌なことがあったら日付と本人の言葉を短く残し、決めた連絡先へ伝え直します。子ども自身に証拠集めや、相手への直接交渉を背負わせません。

05

本人が先生に話せなくても、見守りは始められる

文部科学省の事例集には、学校では本人が被害を話さず、相手も特定できない段階で、複数の教職員が様子を見て保護者と共有した小学校の例があります。本人から同じ説明を聞けないことだけで、対応を止めない視点が参考になります。いじめ対策に係る事例集 Case37・102〜103ページ(文部科学省、2018年・PDF)

米国保健福祉省の案内も、本人が安心できる対応を一緒に考え、学校と具体策を確認し、その後も確かめることを勧めています。被害を受けた子だけに変更の負担を集めない点も大切です。資料は実務案内や事例で、声かけの効果を保証するものではありません。子どもを支える対応(英語)/いじめについて話すときの聞き方(英語)

Q & A

気になる疑問

先生に言うと話さなくなりそうで、動けません。

まず、何が起きるのを怖がっているか聞きます。話す相手と内容、親だけで先に相談する方法を本人と確かめます。ただし、危険や嫌がらせが続く場合は、理由を説明して大人が保護へ動きます。

誰にも言わないと約束してしまったら?

約束を黙って破る前に「誰にも言わないと言ったけれど、またされるのが心配。守るために相談が必要だと思う」と伝えます。広めないことや、学校にしてほしくない対応も一緒に伝えることなど、守れる約束へ言い直します。

先生が「本人から聞きたい」と言ったら?

本人が怖がっている理由を伝え、誰がどこで聞くか、親の同席が必要かを相談します。相手の子やクラス全員の前で説明させず、うまく話せなくても先に保護や見守りを始めてもらえるか確認します。

出典・参考資料 3件