遊びたい気持ちも、断られた気持ちも気になる

「入れてあげて」と言えば、その場は収まるかもしれません。でも、途中の遊びが変わるのが嫌なのか、特定の子を締め出しているのかで、親の手助けは変わります。

この話をもう少し読む

今日のひと工夫

じゃあ どうする?

続けているお店屋さんごっこを見ながら、何が困るか子へ聞く母

1入れたくない理由を、遊びの中で確かめる

「今、何をしていたの?」「入ってくると、何が困る?」と聞きます。途中の作品を守りたいのか、役が足りないのか、一人で続けたいのかを確かめます。

お客さん役を提案し、店員と品物を並べる子と客の三人で遊べる形を考える

2一緒に遊べるなら、役や順番を決める

お店屋さんなら「お客さんはどう?」と双方に聞きます。今は一人で作りたいなら、その気持ちを言葉に。相手も、別の遊びを選んで構いません。

ほかの子の交友を指示しようとする子に、母が静かに制止する

3「あの子と遊ばないで」は、その場で止める

ほかの子にも無視を頼むなら、「誰と遊ぶかは、その子が決めるよ」と止めます。特定の子だけが何度も入れない時も、子ども同士に任せず大人が間に入ります。

もう少し知りたいときにさらに詳しく ↓
この記事の目次
  1. 「今は入れない」の、どこで困っている?
  2. 入る場所だけでなく、することを用意する
  3. 自分が遊ばないことと、周りにも止めさせること
  4. いつも同じ子だけが入れない時は
  5. 同じ遊びをさせるだけでは、入りやすくならない

工夫の理由と気をつけたいこと

  1. 入れないという同じ言葉でも、困っていることは違います。わが子の説明だけで相手を悪者にせず、実際の遊び方と、断られた子の様子も見ます。

  2. 名前だけ仲間に入っても、することがなければ楽しめません。参加したい気持ちが両方にある時に役や順番を作り、約束できない「あとで」を言わせないようにします。

  3. 自分が今遊ぶかを選ぶことと、周りの子の付き合いまで決めることは別です。同じ子への締め出しが続くなら、園や学校と場面を共有し、関係を見てもらいます。

01

「今は入れない」の、どこで困っている?

すぐに「仲良くしなさい」と言いたくなる場面です。ただ、二人で決めた遊びの途中なのか、大事な作品を触られたくないのかで、手助けは変わります。「どうしてそんなことを言うの」と責めるより、今している遊びを見ながら聞く方が、困る所を確かめやすくなります。

「壊されるから」と言っても、相手がわざと壊したと決めつけません。触ってよい材料が分からなかったのかもしれません。一方、見下す言葉や、ほかの子にも無視を頼む言葉が出ているなら、理由を全部聞き終える前にその言動を止めます。

02

入る場所だけでなく、することを用意する

お店屋さんがもう始まっているなら、お客さんや品物を並べる役を増やせるか、今いる子と入りたい子の両方に聞いてみます。ゲームの途中なら、次の一局から参加できるかを具体的に相談します。どちらかが嫌なら、親の提案に無理に合わせさせなくて構いません。

一人で作品を作りたい時は「今はこれを一人で作りたい」と、したいことを伝える手伝いをします。作り終わった後も一緒に遊ぶつもりがないのに、「あとでね」と言わせる必要はありません。共有の材料や場所まで独り占めしてよいわけではないので、使う場所や残す材料は別に相談します。

断られた子が泣いたら、まず「入りたかったね」と受け止め、その子が今も入りたいかを聞きます。泣きやませるために入れさせるのではなく、両方が参加を望むかを確かめます。別の遊びに移りたいなら、その選択を手伝います。

貸し借りが中心の場面は自分の玩具を貸したくない時へ。場所の使い方を相談したいなら、きょうだいで同じ机を使いたい時の例もあります。

03

自分が遊ばないことと、周りにも止めさせること

「あの子とは遊ばないで」「遊んだら友だちをやめる」と言ったら、「ほかの子が誰と遊ぶかまでは決められないよ」と短く止めます。断られた子へ、笑顔で受け入れることや、同じ遊びに入り直すことも求めません。

後でわが子と話す時は、「あの子と遊びたくなかったんだね。でも、みんなに無視を頼むのは止めよう」と、気持ちと行動を分ける案です。友だちでいる条件として相手を従わせる言い方を、遊びを守るための作戦として認めないようにします。

04

いつも同じ子だけが入れない時は

毎回同じ子だけに「今は無理」と言う、別の子が来た時にはすぐ入れる、相手の服装や得意不得意を理由に締め出す。こうした場面が重なるなら、「一人で遊びたいのだから」で終わらせず、どんな時に誰が断られているかを大人が確かめます。

園や学校には「性格が悪い」「いじめっ子」と決めつけず、聞いた言葉とその前後を伝えます。先生が見ている場面とも照らし、役の決め方や場所の使い方、締め出す言葉への対応をそろえます。家庭だけで仲直りの約束を作って終わりにせず、その後その子が遊びを選べているかも確認します。

05

同じ遊びをさせるだけでは、入りやすくならない

全米乳幼児教育協会の実務解説は、一人で遊びたい気持ちを言葉にすることと、友人関係を使って相手を動かす行為への対応を分けています。「みんな入れて」と決めるだけでなく、やり取りの言葉や遊びへの参加を助けることも示しています。幼児の仲間外れや関係を制限する言動への対応(NAEYC、英語)

園での専門家向けの案内を参考に、ここでは家庭で見かける遊びの場面へ置き換えています。全員をいつも同じ遊びに入れることではなく、一人で遊ぶ時間も、誰かと遊ぶ機会も守りながら、特定の子を締め出すやり方を変えるための提案です。

Q & A

気になる疑問

一人で遊びたいと言ったら、断ってもいい?

一人で遊びたい気持ちを伝えることはできます。ただし、共有の材料や場所を全部独占することとは分けます。いつも特定の子だけに断っていないかも確かめ、毎回の締め出しを一人遊びの希望だけで済ませないようにします。

断られた子が泣いたら、入れるように言うべき?

まず、悲しかった気持ちを受け止めます。その子がまだ一緒に遊びたいかを聞き、両方が希望するなら役や順番を相談します。泣きやませるために参加を強制せず、別の遊びを選ぶことも手伝います。

「あの子とは遊ばないで」と友だちに言っていたら?

その場で、ほかの子が誰と遊ぶかまでは決められないと伝えて止めます。わが子の遊びたくない理由は別に聞きます。同じ子への締め出しが続いているなら、具体的な言葉と場面を園や学校にも共有します。

出典・参考資料 1件